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2005年8月10日 (水)

ニューヨーク国連本部訪問記

anzenhosyou  アメリカについてどういえばよいのだろうか。自由で繁栄した国という評価がある反面、傲慢で自分勝手な国という悪い評価もある。なぜなのだろうと長い間考えてきた。これまで数カ国を旅行してきたが英語圏は今回が初めてである。無意識のうちに米英は私の優先順位の中で高いものではなかったことになる。

 自分のことながらこれも疑問であるが司馬遼太郎氏の紀行記の中にこういう下りがある。「自分にとって訳の分からぬ国にやみくもに出かけるべきではない、と自分に言い聞かせてきた。」「私にとって分かる気がするのは古い時期に中国文明の影響を受けたくにぐにだけである。ベトナム、朝鮮、それと日本ぐらいのものである」
 これを読んだときわれながらそうだったのかと納得した次第である。

 飛行機は成田空港から直行便が出ていて約13時間で東海岸の都市に到着する。わたしはボストンで予定のスケジュールを終えて鉄道でニューヨークに入った。ペンシルバニア駅、通称ペン駅に到着したときは夕方6時なっていた。タクシーでホテルに向かった。ドライバーは気さくなアメリカ人だった。「中国人か」と聞かれ「日本人だ」と答えた。
一昨年の大停電のことを聞き、「たいした混乱も起こらなかったことはアメリカ人の良識を反映している」とおだててから「おかげでタクシーは儲かっただろう」と尋ねると
運転手:日本人ほどではないね。日本人は金持ちじゃないか
わたし:おおかたの日本人は金持ちだ。ただし私を除いてね。で、運転手さんはどうなんだ
運転手:わたしかね。金持ちの後ろに隠れている    よ
わたし:じゃあ、私と同じだ。私たちは良い友だちになれそうだね
そうこうするうちにセントラルパーク近くのホテルに着いた。

 翌日、市内散策をかねて国連本部まで歩いてみる。ビルの林立する中を30分ほど歩くと国連本部に到着した。いつもテレビで見ている風景を想像していたところ実際に見えたのはこぢんまりした少し古びた建物だった。しかしこれは目の錯覚である。回りの建物が全て大きいものだから相対的に小さく見えたのである。入り口に若い警備員がいたので中に入れるかと聞くと「どうぞ」ていねいに答えてくれて好感を持った。
 この丁寧な態度こそ何百万円の広告より有効なのだろう。この若い警備員の使命感に満ちた態度に国連というものを見たような気がした。一応セキュリティーチェックがあるがそれほど厳重ではなかった。

 中にはいると各国語別の案内ツアーがあった。日本人向けもたまたま開催されるとのことでこれに参加した。国連活動の紹介の後、総会議場や安全保障理事会にも案内された。世界の歴史が作られていると言っても過言ではないその場所に立ってみると軽い感動覚えた。

 その日の夕食はブロードウェイ近くの日本食レストランに入った。ニューヨークの日本人も健気にがんばっているんだなあという印象を持ちながら冷や奴でアサヒビールを飲んだ。ほろ酔い気分のほおにマンハッタンの夜風は心地よかった。

                            へなちょこじぃ

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